(単式)領収書と(複写式)領収書の違い
(単式)領収書と(複写式)領収書は、その構造と役割において明確な違いがあります。それぞれの特徴と、どのような状況で使い分けられるかを解説します。
1)(単式)領収書(単票式領収書)
1、天のり製本の(単式)領収書
(単式)領収書は、上質紙や色上質紙の用紙の上部(又は左)にのり付けをして、表紙をつけて一冊の冊子に纏めたものです。のり付けのみなので簡単にはがして使用できます。一般的には、一冊100枚綴りですが、使用目的に合わせて一冊50枚、30枚の糊付けもあります。(単式)領収書の役割と特徴は以下の通りです。

役割と特徴
・控えが残らない: 記入した領収書を1枚だけ切り取って渡す形式です。発行者側には原則として控
えが残りません。
- ・手軽さ: 一冊でも100円ショップ、文房具店、コンビニなどで手軽に購入できます。
- ・用途: 主に、発行者側で控えの管理が不要な場合や、個人事業主が一時的に領収書を発行する場面な
どに使われることがあります。 - ・料金が安い; 市販品を購入する場合でも(複写)領収書よりも料金が安いです。印刷会社に印刷を依
頼する場合でも、一般に上質紙系の用紙に印刷して、のり付けをするシンプルな製本のために、(複
写)領収書と比較しても料金が安いのが特徴です。
注意点
・不正リスク: 控えが残らないため、発行した領収書の金額や内容を後から確認することが難しく
なります。そのため、売上管理や税務調査の際に問題となる可能性があります。
- ・手書きでの控え作成: 控えが必要な場合は、別途ノートなどに手書きで記録する必要がありますが、
二度手間になる上、書き間違いや記入漏れのリスクがあります。
2、針綴じ製本の(単式)領収書
針綴じ製本の単式領収書は、上質紙系の紙に印刷して、切り離し用のミシン目を加工して短編をのり付けして更に針で綴じます。一冊100枚綴りが一般的ですが、目的に合わせて50枚30枚などの製本も可能です。
天のり製本の単式領収書と異なり、針綴じ製本の単式領収書は、ミシン目が入っているので「控え」を本体に残すこともできます。針綴じ製本の(単式)領収書の役割は以下の通りです。

役割と特徴
・控えが残る; 領収書の部分と「控え」と両方書き込むことにより、「控え」を本体に残すことが
出来ます。
・手軽さ:1枚の用紙に「控え」のミシン加工がしてあるので、複写領収書の様に本体に記録を残
すこともできます。更に「控え」も切り離して、目的に合わせて保存も可能です。
・用途:本体に「控え」が手元に残るため、売上や入金確認の重要な証拠となります。ペンなど
で記入するために、ノーカーボン紙の様に記入した印字が劣化しないので、長期保存にも適し
ています。
・料金が高い; 天のり製本と比較しても針綴じ、ミシン加工の工程が必要なために、価格が少し高
めになります。
注意点
・不正リスク; 「控え」で記録を残すことが可能ですが、「控え」と領収書と2個所を別々に記入
する必要があるために、記入した領収書と全く同じ記録を残すことはできません。控えに記録
間違いを残さないように、注意する必要があります。
2)(複写式)領収書
1、「針綴じ製本」の(複写)領収書
(複写)領収書の製本方法は、「天のり製本」「セットのり製本」「針綴じ製本(クロス製本)」の3つの製本方法がありますが、特例を除いて「針綴じ製本(クロス製本)」が最も多い製本方法です。(複写)領収書は、現金の授受を厳格に管理する目的からも、領収書の中抜きや差し替えを防ぐ「針綴じ製本」が最も適しています。印刷料金は、「天のり製本」などよりも少し高めですが、企業ビジネスの円滑な運営を維持するために、領収書の差し替えや改ざんを防止する役割のある「針綴じ製本」は欠かせません。
以下にその役割と特徴を紹介します。


役割と特徴
- ・控えが自動的に残る: 上の紙に記入すると、ノーカーボン(感圧紙)によって下の紙に同じ内容が複
写される仕組みです。 - ・売上管理の根拠: 複写された控えが手元に残るため、売上や入金確認の重要な証拠となります。
- ・不正防止: 控えと実物が同じ内容であるため、金額の改ざんや不正な追加発行を防ぐ効果が期待でき
ます。連番で管理されていることが多いため、発行した領収書の管理がしやすくなります。 - ・税務調査対策: 税務調査では、発行した領収書の控えが売上台帳と一致しているか確認されます。複
写式は、その控えが手元に残るため、正確な情報を提供できます。
注意点
- ・初期コスト: 単式に比べて、複写式の領収書はやや高価な場合があります。
- ・取り扱い: 水や湿気に弱く、長期保存には注意が必要な場合があります。また、記入時に下敷きが必
要な場合もあります。
2、「天のり製本」の(複写)領収書
「針綴じ製本」の複写領収書よりも少ないですが、稀に「天のり製本」の(複写)領収書の注文があります。「天のり製本」の(複写)領収書は、「控え」も領収書も同時に剥がしますので、「控え」は所定の場所に保存する必要がありますので、据置用の領収書としての管理に適しています。売り上げや請求書の金額が厳格に管理されており、「控え」を別途保存する必要がある場合は、天のり製本の(複写)領収書は、製本工程もシンプルなために費用対効果は高い製本方法です。当社の場合は、天のり製本は針綴じ製本よりも10%~14%安くなる傾向です。

プリントフェスタでは、天のり製本の(複写)領収書の料金メニューを用意していますので、是非ご活用ください。
役割と特徴
・控えが自動的に残る: 上の紙に記入すると、ノーカーボン(感圧紙)によって下の紙に同じ内容
が複写される仕組みです。「控え」も同時に剥がしますので、「控え」は別途保存する必要があ
ります。
・売上管理の根拠: 複写された控えが手元に残るため、売上や入金確認の重要な証拠となります。
・不正防止: 「控え」と実物が同じ内容であるため、金額の改ざんや不正な追加発行を防ぐ効果が
期待できます。「控え」と領収書を同時に剥がすので、厳格な運営のためには、連番ナンバーを
印刷することで、発行した領収書の管理がしやすくなります。
・税務調査対策: 税務調査では、発行した領収書の控えが売上台帳と一致しているか確認されま
す。複写式は、その控えが手元に残るため、正確な情報を提供できます。
注意点
・初期コスト: 単式に比べて、複写式の領収書はやや高価な場合があります。
・取り扱い: 水や湿気に弱く、長期保存には注意が必要な場合があります。ノーカーボン紙は、
紫外線に弱く、印字が劣化しやすいので、紫外線を避けて保存することが大切です。記入す
る際は、下敷きを敷いて、記入後に複写を本体から剥がします。記入前に複写を本体から
はがすと、複写がバラバラになる傾向があります。
まとめ:どちらを選ぶべきか
単式領収書 | 複写式領収書 | |
控えの有無 | 原則なし | 自動的に残る |
主な役割 | 金銭の授受証明のみ | 金銭の授受証明に加え、売上管理の根拠、不正防止 |
メリット | 安価で手軽 | 管理が楽、不正防止、税務調査対策になる |
デメリット | 控えがないため管理が煩雑、 不正リスク | やや高価、取り扱いに注意が必要な場合がある |
結論として、ビジネスで継続的に領収書を発行する場合は、控えが自動的に残り、管理が容易で、信頼性の高い 複写式領収書を使用することが強く推奨されます。 個人や一時的な用途であれば単式領収書でも問題ありませんが、長期的な視点で見ると、経理上のトラブルを避けるためにも複写式を選ぶのが賢明です。
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