受領書、送付状、納品書の違い

 受領書、送付状、納品書は、ビジネス文書としてそれぞれ異なる役割を持ちます。金銭や商品、書類等の受け渡しの際に送付者、受領者の立場で授受を証明する書類ですが、その役割を紹介します。

1. 受領書(じゅりょうしょ)

〇 目的
商品や金銭、書類などを受け取ったことを証明するための書類です。

〇 発行者
物を受け取った側(受領者)が発行します。

〇 内容
・送付者の氏名または社名
・受領した日付
・受領した物(品名、数量、金額など)
・受領者の氏名または社名、印鑑(または署名)

〇 用途
・代金を受け取った際の領収書
・商品を受け取った際の受領サインの代わり
・重要な書類を受け取った際の控え

〇 ポイント
受領の事実を明確にし、後のトラブルを防ぐための証拠となります。

2. 送付状(そうふじょう)

〇 目的
書類や物品を送付する際に、その内容や目的を相手に伝えるための添え状です。

〇 発行者
物を送る側(送付者)が発行します。

〇 内容
・日付
・宛先 ( 相手の会社名、部署名、氏名など )
・差出人 ( 自分の会社名、部署名、氏名など )
・件名 ( 何を送付しているのかを簡潔に )
・本文 ( 挨拶、送付物の内容、送付目的 )
・今後の依頼事項など
・記書き ( 同封書類の一覧など )

〇 用途
・見積書、請求書、契約書などの重要書類を送る際
・履歴書や職務経歴書を郵送する際
・商品サンプルなどを送る際

〇 ポイント

相手への配慮を示すとともに、送付物の内容を明確にする役割があります。ビジネス文書の基本であり、丁寧な印象を与えます。




3. 納品書(のうひんしょ)

〇 目的
注文された商品やサービスを納品する際に、その内容を明記し、受領側が確認するための書類です。

〇 発行者
商品やサービスを提供する側(納品者)が発行します。

〇 内容
・納品日付
・納品先の会社名、部署名、担当者名
・自社の会社名、担当者名
・品名、数量、単価、金額
・合計金額
・注文番号や伝票番号

〇 用途
・サービスの提供完了時
・商品の納品時

〇 ポイント
 納品された内容と注文内容に相違がないかを確認するための重要な書類であり、
請求書の根拠にもなります。場合によっては受領印欄があり、受領書を兼ねることもあります。

(まとめ)

書類名目的発行者主な内容
受領書受け取ったことの証明受け取った側受領品目、金額、日付、受領者の情報
送付状送付物の内容説明、添え状送る側送付目的、送付物一覧、挨拶
納品書納品した内容の明細提供した側納品品目、数量、単価、金額、日付

これらの文書は、それぞれの目的と役割を理解し、適切に使い分けることがビジネスにおいて重要です。